狐と嫁と溺愛と
義父と義母
13


初めて歩いた妖の街。



この辺一帯は大河さんが 治めている集落らしく、狐が多いのは当たり前。



その他に、人間にしか見えないような妖や、比較的仲のいい鬼さんがいた。



もちろん、顔は獣で二足歩行の妖もいるけど。



うん、見て見ぬ振りをして歩いてます。



「当主様、お帰りなさい‼︎そちらが当主様の花嫁さん⁉︎」

「あぁ、ナナだ。よろしくな」

「なんて可愛らしいのかしら‼︎」



歩けば歩くだけ、声をかけられる。




大河さんがどれほど慕われてるのかって、実感してます。



「映画の世界に来たみたい。江戸時代とか、こんな感じだったのかな?」

「そうだな、長いこと変わらない景色だ」

「夢見てるみたいだよ」

「ここから山に入ると、両親の住む屋敷がある」

「うん…」



どんな怖い人たちなのか、すごく不安だ…。



大河さんは優しいのに、腕を切り落とすくらいの人だからな…。



きっと、すごく怖いんだろうな…。



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