狐と嫁と溺愛と
乗り込もうとした時、彼の手が急にあたしの腕を捕まえて。



「えっ⁉︎」

「そっち、運転席。運転してくれんの?」



そう言って意地悪そうに笑った。



は、恥ずかしいっ‼︎



左ハンドルだったなんてっ‼︎



「ご、ごめんなさい…」

「カワイイね、ナナちゃんは」



そう言って手を引かれて、助手席まで連れてこられた。



紳士だ…。



こんなあたしをカワイイという言葉でフォローしてくれるなんて…。



乗り込んだ車は、バスみたいな視線の高さ。



大きいとは思ったけど、本当に大きい…。



「あっ、さっきの香水つけた?」

「いえ、まだです…」

「貸して?」



そんなにつけて欲しいの?



さっきもらった小瓶を渡すと、手首にワンプッシュ。



「好きなとこにつけて?」

「ど、どこにつけたらいいんですか?香水なんてつけたことなかったから…」

「首とかにつける人は多いんじゃない?俺は腰か胸がいいと思うけど、服着ちゃってるしね」



なんか…エロい…。



< 29 / 582 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop