狐と嫁と溺愛と
ケータイなんて持ってなかったお父さん。



家がなくなってる。



連絡の取りようがない。



「春乃っ…」

「大丈夫、大丈夫だよ、ナナ。ジローさんは、きっと元気だよ…」



泣いてしまったあたしを励ますような春乃の言葉。



確かに、殺しても死ななそうなお父さんだったけど。



あたしの家…。



お父さんは、どこにいるの…?



「とりあえず、今日は帰ろうか」



途中まで春乃が送ってくれて、途中からはひとりで帰る。



気分が重い。



それに、なんだか体も熱いような…。



まただ。



最近たまに起こる、この熱っぽさ。



背中というか、腰が熱い…。



早く帰って…横になりたい…。



フラッとした。



倒れるっ‼︎



「君っ、大丈夫⁉︎」

「す、すみませんっ…」

「なんかフラフラ歩いてたから気になって…」



これまたイケメンだなぁ…。



最近イケメンに縁があるのかな?



「うまそ…」

「えっ?」

「このまま喰ってしまおうか…」



な、なにが起こってるの…⁉︎





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