狐と嫁と溺愛と
あたしを支えるイケメンの目が…赤く光ってる…。



「は、離してっ…」

「うまそうだ」

「ちょっ…」



き、キスされるっ‼︎



顔を背けても、抵抗しても。



男の人の力には敵わないよっ‼︎



助けて…誰かっ‼︎



目を閉じて、覚悟を決めた。



「オイオイ、俺のやった香水、着けてねぇからだろ…」



聞き覚えのある声に目を開けると、不機嫌そうな顔をした大河さん…。



口調が別人では…?



そんな大河さんは、相手の頭をがっしりと掴み、軽々とあたしから引き離した。



「なん…で…」

「仕事、ひと段落したから。帰ったら村上はいるし、ナナちゃんいないし。なんか、やたら甘い匂いするし。慌てて探したらこの有様」

「ごめ…」

「ちょっと待ってて。すぐ片付けてくるからね」



いつもの口調に戻った大河さんは、逃げようとしている相手に向かって歩いて行った。



「死ね」



えっ…?



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