狐と嫁と溺愛と
いや、大河さんだ。



見た目が違っても、これは大河さん。



「金次くん、大河さんと回ってくる」

「あっ、うん。来てくれたんだね」

「大河さんだよね?」

「そうだよ。纏ってるものは紛れもなく大河様。いってらっしゃい、ナナちゃん」



やっぱり大河さんだ‼︎



嬉しすぎて、勢いよく大河さんに飛びついた。



「すっごく嬉しいっ‼︎」

「学校だぞ、ここ」

「じゃあ…手、繋いで?」

「ん、行こう」



夢みたいだ。



大河さんと同じ年代を過ごしてるみたい‼︎



「どうしてそんな姿なの⁉︎」

「高校生に見えるだろ?こういうの、したいかと思って」

「あっ、機嫌が良かったのって、これを企んでたから?」

「それもあるけど、久しぶりにナナを思う存分喰ったから」



なっ…。



恥ずかしい。



聞くんじゃなかったよ…。



「あの人カッコよくない⁉︎一緒にいるのって隣のクラスの…」

「モデルかなんか?超かっこいい…」



大河さん、目立っちゃってるよ‼︎


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