ゾンビバスター~4人の戦士たち~
 この学校はゾンビを倒すために作られた、ゾンビバスター養成学校。
 運動神経が良い者がスカウトされ、この学校へ入ってくる。なので、一般の人間には知られることはない、秘密の学校なのである。

 『マリアさま』の称号はもちろん女性ではないと取れない。純潔であるのはもちろんのこと、持って生まれた資質、さまざまな試練の果て、与えられる称号だった。
 逆に『マリアさま』を守る『戦士』の称号を得るのは簡単だ。自分が選んだ武器を使いこなせるようになれば、それで称号を得られる。運動神経がいいものばかりが集められた学校。武器を使えるようになるのに、そう時間はかからない。ゾンビバスターとして外の世界へ出るその日まで、体を鍛えていればいいのだ。
 この学校へ入学するとき、女子に限り『戦士』か『マリアさま』かを選択させられる。明美は最初から『マリアさま』を守る『戦士』を選んだ。自分には『マリアさま』は向いていないと、最初から判断してのことだった。
 
 今回『マリアさま』の称号を与えられたのは、幼馴染である春日ひとみ。おっとりした性格で同姓の明美から見てもかわいいと思う女の子だった。
 その彼女が『マリアさま』の称号を得たのだ。
 『マリアさま』には3人の『戦士』が付く。入学してすぐに4人で一つのグループに分かれるのだが、ひとみには明美と聖、そしてもう一人、富樫光成が彼女を守る『戦士』になっていた。
 しかし誰もが『マリアさま』の称号を与えられるわけではない。その称号をもらえず、そのまま卒業していく者もいる。その『戦士』になった者も力を発揮できずに学校を去るものも多数いた。
 そんな中で、1年では『マリアさま』の称号を得るのは奇跡に近いといわれてきた称号をひとみが得たのだ!

 嬉しくないわけがない‼
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