イジワル上司と秘密恋愛
「ちょうど今、春澤は早起き出来る若さがあって羨ましいって話してたとこだよ。俺たちはもう朝が辛い爺さんだからなあ」
「何言ってるんですか、俺から見たら課長はまだまだ若いじゃないですか。ヤングですよ。ヤング」
「野崎さん、ヤングって……朝から昭和語録とかキツイです」
「あはは、志乃ちゃんは手厳しいなあ」
私の不躾なツッコミに、野崎さんも綾部課長もカラカラと笑ってくれる。
一番年下という特権もあるけれど、会社では明るいキャラクターで通ってるおかげで多少の砕けた冗談でも、先輩達はこんな風ににこやかに受けとめてくれた。
この課の末っ子的存在とでも言うのだろうか。みんなが可愛がってくれるから、私は本当の自分より少しだけ屈託無く明るい女の子を演じる。
そんな関係は心地良かったし、明るい女の子でいるのも嫌いじゃなかった。