エンディングは”そこ”じゃない……
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「これはあくまでも私の実感なんですけど……
故人を弔う全ての儀式は生きている人間の為の”モノ”そんな気がします。
お葬式が豪華でお金が掛かっているとかいないとかは
生きてる人間の自己満足でしかないから
だって死んだ人には分からないもの……」
「・・・」
男性にも思うところはある筈。
それでも私の話に口を挿むことなく黙って聞いてくれている。
四十九日の法要を済ませるまで私は悲しみの深みにどっぷり浸る暇を与えては貰えなかった……
とにかく忙しく動き回らせて身も心もへとへとに疲弊させ神経を麻痺させるのが皆の狙いだったのかな?
あの時の事を振り返ってそう考えさせられる。