ゆりあ。
『何で風俗で働こうと思ったの?』



講習のあと
ベッドの上で
副店長に
聞かれた。


『う-ん…興味…あったし、自分を飾って、自分を見てもらって、自分が商品みたいな…。うまくいえないけど、あたしがあたしのままいれる場所がほしくて。』

『うんうん。キャバとかセクキャバとかさ、段階ふんで風俗にくる子が多いからさ…正直びっくりしたんだよね。』

『話すことも好きだけど…エッチも好きだし。あとは昼職みたいな時間が良かったんで。』

『そっか。じゃあお昼の看板だね!親とか彼氏は大丈夫?』

『…内緒なんです。』

『そっか!みんなそうだよ!…ホントにうちの店に来てくれてありがとう。』

副店長は
天井に泳いだ目のまま
あたしの頭をなでた。



『あ!うちの子達もスタッフも俺のこと、こーたんって呼ぶから、ゆ-ちゃんも呼んでね!』

『こーたん?』

『うん!名前が耕太郎だからね~。みんなフレンドリーで仲良くやってるから、すぐ馴染めるよ!』

『…よろしくお願いしますっ!!!』






教えてもらった
お店のホームページを
携帯で開いてみた。


新人紹介のとこに
あたしを見つける。






【超超超期待の新人!
顔良し!
テク良し!
スタイル良し!
夜の世界未経験の
ピチピチ10代
ゆりあちゃん!
明日10時から出勤です】





思わず吹き出す。


明日からどんな
毎日がはじまるのかな?






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