クローバー♧ハート - 愛する者のために -
「護さん。少しの間、悠をお願い」
彼女の気に障らない様に、彼に近づき小声で伝える。
十分、悠にはみっともないところを見せたけれど
ここから先は、大人の話だ。これ以上、子供の悠には聞かせたくない。
護さんも私の気持ちを分かってくれたのか、小さく頷いてくれた。
「分かった。でも、何かあったら直ぐに呼んで」
ありがとう。そう言ってくれるだけで、心強い。
心の中で感謝をしつつ、私は由依さんに近づいた。
そして無言で彼女の手を取り、この場から逃げるように足早に歩き始める。
「ちょっと、何よ。放しなさいよっ!!」
いきなり手を掴んで歩き出した私を不審に思ったのか
手を引き離そうと、何度も振り払う。
「いいから、こっちに来て」