クローバー♧ハート - 愛する者のために -
「悠、お菓子いる?」
「いらない。それより、カレーのルーが安いよ」
子供らしくない答え。
悠は、いつの頃からか買い物に一緒に来ても、お菓子を欲しがらなくなった。
二三歳のころは、スーパーを見かけるたびにお菓子を強請って泣いていたのに――。
家計的には助かるけれど私としては、もっと甘えて欲しいと思うのは贅沢な悩みなんだろうか。
「じゃ、カレーとチョコ買おう」
少しでも悠の甘えが欲しくて、苦肉の策。
両方買っちゃおう作戦。
「なんで?チョコなんていらないでしょ」
不服と言わんばかりに、私を睨み付けてくる。
だけどそんなことを言うのなんて、予想範囲内。
「悠。チョコはカレーの隠し味になるんだよ?知らなかったでしょう」
えへん、とわざとらしく両手を腰に当てて胸を張る。
でも本当は、隠し味に゛も゛なるだ。