思い出してはいけないこと(仮)加筆修正進行中
昼休み、私と蒼空と真と夕と透の計5人は屋上で集まっていた。
「いい天気だな。ってか湿度高い気すんだけど。シャツが肌にまとわりついてきもちわりぃ」
胸元のシャツをパタパタと仰ぐ。
「こんないい天気の日はお昼寝……もいいけど悪戯したくなるね。屋外で」
昼寝より悪戯なんて……。
夕らしい。
「寝る方がいい」
「蒼空はいつも寝てる」
今日もずっと寝ていたのを私は知っている。
「ふんっ、蒼空は三度の飯より寝ること優先だもんな」
馬鹿にするかのように鼻を鳴らす真。
「そういう真だって三度の飯より娯楽でしょ。ゲームばっかりしてるし」
「はあ?」
お互いを睨みあう二人。その間には火花が散っているようにも見える。
まるで仲の悪い犬猫みたいだ。
「ほら、睨まない睨まない」
「ちっ」
「ふんっ」
透が二人の間に入ると、直ぐにいがみ合いはおさまった。
「……そうだ、皆でトランプしない?」
険悪した雰囲気を和らげようとしたのか、夕がどこからかトランプを取り出した。
「いいぜ、何やるんだよ」
「トランプか。久々だなぁ」
透は嬉しそうにトランプを見つめた。
私もトランプをやるのは久しぶりかもしれない。
「まずは無難にババ抜きでもどう?」
「負ける気しねーな」
「ん」
「よし、じゃあ配るね」
夕は箱からトランプを取り出すと、均等にトランプを配り始めた。