寵愛の姫 Ⅰ【完】




……何?



それって、どういう事?



……まさか…




言い知れない不安感に背筋に悪寒が走る。




「土曜日の日みたいに身体で。」




私の全身が凍り付いた。




慰めて貰った?


身体で?




―――何、それ。




「……叶くん、本当なの?」


「……。」




叶くんに目を向ければ、逸らされる視線。




その瞬間、


…………がらがらと、何かが崩れ落ちた音がした。
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