キミの一番大切な人
花火大会が数週間経った始業式の一日前



私は家でダラダラしている


「理沙ー


お使い頼んでいいー?」



するとリビングから聞こえてきたお母さんの叫び声



暇だし行こっかな



「うん!いーよ!」




お母さんから頼まれたのは洗濯洗剤とシャンプー


私は近くのドラッグストアに行くことにした




真夏の太陽の下を歩くこと10分



ドラッグストアにつき、中に入ると、思った以上に涼しくて、暑さから一気に解放された



洗濯洗剤は…これでいっか



あとはシャンプーだ!



私はささっと買い物を済ませて、来た道を帰ることにした



ドラッグストアを出て少し歩くと目の前に見覚えのある後ろ姿が




「中山くん…?」



私の声に気づいた中山くんはこっちを向いて



…え?



中山くんは、いまにも泣き出しそうな顔をしていた




「中山くん、なにかあったの?



また、ひーちゃんの話?」



「…ひーちゃん?」



私が雛さんのことをひーちゃんと呼んでいたことにビックリしたのか、聞き返される



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