キミの一番大切な人
「うん…こわい…」



私は震えながら小さな声を出す



「ん。これで大丈夫だろ?」



そう言って奏多は私の手をぎゅっと握ってきた




「えっと…」


何を言えばいいのかわからなくなって、言葉を失う



「今だけこうしとけばいいじゃん



理沙はみんなに見られるの嫌がってると思うけど、ここくらいから、手繋いでることばれねえよ。」




そう言って奏多はまた私の顔を覗き込んできた



その整った顔に思わず目をそらす



「んー、まあ



俺は今日理沙と一緒にいたかったから



この手を離す気はねーよ」



そう言ってもっと強く私の手を握ってきた



ドキドキ…

なんだろ。



中山くんを抱きしめた時とはまた違うドキドキ。



なんか大切な友達だからかな…?





安心する。
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