本当のわたし
「どうせなら、三木さんも一緒にやろうよ!」

「え、あたしも?あたしはいいよ。なるとやろうと思ってたし」

「なるって辻本さん?じゃあ、4人でやろうよ!」

まあ確かにその方が楽しそうだけども。
なるが良いっていうかな。まだ誘ってもないけど。

「んーまあいいけど。なるのこと誘ってみるわ。」

「はい決まりー!じゃあ明日の放課後、優希の家でな!」

「まあいいんだけどさ、大丈夫なのか?三木。」

「んー?たぶん大丈夫っしょ。なんとかなるでしょ」

「相変わらずの緩さに感動するわ。そろそろ帰ろうか」

「お!そうだな!」

「あーあたし、自転車だから先に帰ってていいよ。」

「あ、そっか遅刻したもんね。」

やっぱりムカつく。

「三木、まってるから、一緒に帰ろうよ。どうせ途中まで一緒なんだし。」

優しいなぁ。なっちゃんは。泣けてきちゃうよ。
さっきまで寂しさでいっぱいだった心がどんどん温まっていく。俊くんのおかげもあるよね。あの明るさは救われる部分がある。絶対、本人は言わないけど調子乗りそうだし。

「え、いいの?ありがとう」

3人並んで歩く道のりはなんだか幸せだと感じる。
こんな小さな幸せがずっと続けばいいのにといつも思う。
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