お隣さんと内緒の恋話

楽しいお昼を二人きりで過ごして、時間は1時を回った。

後片付けまで 葵がやってくれた。


「 ごめんね、葵… 全部やらせちゃって 」

私、足は痛いけど 手は平気なのに…

私つくづく やな感じ。

しかも 葵がテキパキ出来ちゃうのが悔しい。


「 こんなの 毎日だし、俺には普通。それに全部じゃないだろ、洗っただけだし 」


すごいよ、葵は。

私には普通じゃないよ、でも、やらなきゃね…


「 私には全部だよ?準備から後片付けまで…」

「 じゃあ… 貸しをひとつ返してもらおうか 」


ん? 貸し?

なぜに今 貸しを?


タオルで手を拭いた葵が私にスタスタ歩き近づく。

そして私の前に座ると、目を閉じた。

その姿を見た瞬間、貸しを何で返すかピンッときた。


一気に跳ね上がるドキドキな心音。


心拍数はいったい いくつ…

「 葵…?」

これって 催促だよね?

貸しを返すとは名ばかりで 催促だよね?

キス、だよねっ?

ねっ?


黙って目を閉じたままでいる葵。

私は そんな葵を見つめてしまう。


ヤバいわ…

ダサ男 兼 イケメンが私のキスを待ってる。


これ、こんなにドキドキするもん?

そっと近づけて小鳥キスなんてしちゃう?

いやいや、私の気持ちはどうなのよっ

どんなキスしたいのよ!

はうっ… どうしよう~

葵が待ってるのに、恥ずかしいっ


一人問答していると、葵がパチッと目を開けた。


あ……
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