お隣さんと内緒の恋話

葛西からの突然の電話に、私は頭の中がパニック手前だった。


「 うん、葛西くん… おはよう 」


で、なんで?なんの用?


『 織原、番号は葉山が玲音に聞いて教えてもらった。今いい?』

「 いいけど、何?」


まさか玲音に聞くとは…

香伊羅は教えなかったのにっ


『 会えない?緊急なんだけど 』


えっ…


「 用事あるんだけど… 緊急なら今話して?」

『 …織原、上山先生の事だけど 』


雅くん?なに… 雅くんが何!?

やっぱり、昨日 彩香さんが雅くんといたの見られたんだ…


「 上山先生が何?」


ここは とぼけるしかない。


『 会わないなら… 学校に話す 』


え… 学校に、話すって… なんで?

葛西くんのお姉さんだけど、別に 二人は大人だし…

害はないんじゃないの?


「 なんで私に言うの?学校に話すも何も、葛西くんのが気にしてるんじゃないの?」

『 お前… 何言ってんだ?とりあえず、昨日会ったデパに来いよ、フードコートに1時 』

「 ちょっと、私、用事あるって… ちょっと、葛西… 」


切れたし… 何なの!

って言うか、話 噛み合ってなかったような?

葛西くんは何の話て学校に話すって言ったんだろ…


悩みながら 携帯の時間を見て 私は慌てて着替え 隣の葵宅のインターホンを鳴らした。

玄関を開けたのは雅。



「 おはよ、椿ちゃん。朝から会えて嬉し…」

「 葵は!あ、おはよ、雅くん。葵~!」


私は雅を無視して葵を呼んだ。


「 椿ちゃん、俺が目の前にいるのに… 」

「 椿、おはよ。どした?もう少ししたら呼びに行こうかと…」

「 大変なの!たぶん… ねぇ 葛西くんから電話きたの、だから…」



私は気だけ焦っていた。

説明もない言葉で葵に、葛西からの電話と呼び出しを受けた事を話した。

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