お隣さんと内緒の恋話
自宅に着いた葵達は、椿の玄関のドアを叩く。
「 椿!いるんだろ、椿っ 」
「 返事ないし、帰ってないかもな… 」
「 じゃあ どこに… 」
「 葵も雅も そんな気にしなくていんじゃん?遊びに行っただけじゃないの~」
それはないと内心思う葵に、雅は 一旦家に入ろうと葵を促す。
家に入ると、葵は自分の部屋に入り出てこない。
雅は 絵茉を座らせ話をする。
「 絵茉、公衆の面前で葵に抱きついたりするな、だから椿ちゃん怒ってどっか行ったんだぞ 」
「 雅、うるさい。ってか ウザ… 彼女なら プリプリ怒らずニコニコして そばにいればいいじゃん!」
「 絵茉… 葵は椿ちゃんが大事なんだ、わかるだろ? お前も彼氏いたくらいだ、高1なんだし、気持ちわかるだろ 」
「 …バッカみたい。どうでもいいよ 」
呆れる雅に、絵茉は奔放。
部屋にいる葵はメールや電話を椿にかけたりしていたが、返事はない。
話が出来ないならと、絵茉の事をメールで説明することにした葵。
そして私は葵からのメールを たまたまトイレで見ていた。
『 椿、どこにいる?電話にでろよ、心配してんだ…
絵茉は、親戚だ。
俺の父親の妹の娘で高1、学校は違う。
頼む、椿が誤解するような事は一切ない!』
そんな内容を読んで 少し 胸のつっかえか取れた気がした。
親戚… そっか、そうなんだ。
でも あんな風に葵に飛びつくなんて やだ、許せない!
私は 心配する葵に わかった、とだけ返事を送った。
は~ なんか疲れた…
昨日と今日と、葵とまともに一緒にいられなかったなぁ
会いたいけど… 今日はパパとママと一緒にいよ。
私も頭冷やさないと…
それに焼肉食べなきゃ…
葵が部屋から出ると、雅が絵茉と揉めていた。
「 雅、絵茉、ケンカすんな!」
「 葵、雅がイジめる~」
「 何言ってんだ!葵、絵茉はなぁ 泊まりたいって聞かないんだよ、何とか言えっ 」
葵は聞いて 返事する気もなく、また部屋にこもってしまった。