お隣さんと内緒の恋話

いっそ、二人の目の前で壮真が好きで付き合いたい一人を選べばいいのにと考える。


「 壮真と別れなさいよ!」

「 嫌です!」

「 壮真はあんたなんか選ばない!昨日のことで私とやり直すって、別れるって言ったんだから!」

「 先輩こそ… そんなに好きなら泣いてでも別れるの拒否れば良かったじゃん! 今さら 出てこないでっ」



あ、止まんない…

回りの人にも見れれてるし…

私、悪知恵 使っちゃおうかな?

このままじゃ、ねぇ…


私はトイレと言ったが聞いていない二人を置いてトイレに言った。



「 もう、しょうがない!ドラマで見たやつ真似しちゃうもんねっ
壮真… 壮真… あった!」


柚奈と加純の揉め事は、壮真が納めるべき。

心は素直なはず、それを利用しようと考え壮真に電話をした。



「 あ、壮真っ 大変なの!柚奈と加純さんが… 取っ組み合いのケンカしてんの!」

『 はっ!? ちょ、今どこだよ、行く!』


引っ掛かったな、壮真め。


私は店を教えて席に戻ると、二人はまだ言い合いをしていた。


よし…


壮真が二人のどちらか、先に名前を呼んだ方が本命。

大事な人の事は一番に口に出ると思うもんね。


突然、加純が紅茶を手にしたまま立ち上がった。

柚奈もつられるように立ち上がり、思わず私も立ち上がった。


なに、なに、なに!


「 壮真先輩は渡さないんだから!」

「 うるっさいわねっ いい加減に諦めなさいよっ 」


壮真~ 早く来てよっ

ほんとに 取っ組み合っちゃうじゃん!


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