アサガオを君へ
私はガタッと立ち上がる。


ごめん。


ごめんね、栄治。


栄治の事を大切に思う気持ちより、遥かに夏樹への思いの方が大きいの。


どっちも大切で大好きとは言わないし、思わないよ。


私はどちらか選べと言われれば、栄治のことなんて考えることなんて無く切り捨てる。


栄治も立ち上がる。


「俺と兄貴の立場が逆なら。…俺が心臓病なら、心は俺のことを見てくれた?」


私は力強く首を振った。


「そういうことじゃない。心臓病だったらとか同い年だったらとかじゃない。もし、栄治が夏樹で、夏樹が栄治だっとしても」


しっかりと栄治を見つめた。


理解できなくていい。


理解できなくて当たり前だから。


ただ、私は私の気持ちを伝えないといけない。


はっきりした拒絶を伝えなくてはいけない。
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