アサガオを君へ
なら、私も真剣に返すよ。


栄治と一緒のように微笑んだ。


「それ。協力しちゃっていいの?」


真っ直ぐと栄治の目を見つめると、栄治はため息をついた。


そして私の頭に、ポスンッと手を置いた。


夏樹とは違う、ゴツゴツした手。


栄治は困ったように眉をひそめて笑った。


「協力はしたらダメだ。心が自分から少しでも俺を見てくれるように、俺が頑張らなきゃダメなんだ」


私は微笑みを消した。


そして静かに言った。


「私、栄治のことはちゃんと幼馴染みだと思ってる。他の人なんかに比べると十分特別だよ」


栄治は私の言葉を聞きたくないとでも言うように、眉間にしわを寄せた。


私の頭に置かれた手を、私は優しく掴んで机の上に置いた。


「でもそれは、他の人と比べた場合だから。夏樹とは比べられない。…比べることができない」


比べれるようなものじゃない。


比べなくても答えは分かりきってる。


右に『夏樹』がきたなら、その左にくるものなんて、私の中では存在しない。
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