アサガオを君へ
そのとき、遠くから微かに足音が聞こえた。


私の肩がピクッと動いた。


聞きなれた足音。


右足を出すとすぐに左足を出す、少し独特なリズムの足音。


その音はどんどん近くなり、私のクラスの前で止まった。


そして勢いよく教室のドアを開けた。


やっぱり、夏樹だ。


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