【完】幼なじみのあいつ
「3年生のみんな、今までご苦労!お前達が頑張ってきてくれたおかげで、このバスケ部はより強くなったと思う。本当にありがとう。今日はお前達3年生の送別会だ。沢山食べろ。よし、カンパーイっ!」
バスケ部の事は殆どキャプテンに任せているひげ面コーチが乾杯の音頭を取り、皆でジュースの入ったコップを上に向けて一斉に乾杯した。
それを皮切りに、一斉にお皿を持って料理に群がる。
今日はバイキング。
食べたいものは早めに取らないと、なくなっちゃうからねっ。
どれにしようかな?
何て悩みながらまずは、人気のから揚げの列に並んだ。
まだかな?
まだかな?
前でから揚げを取ってる人を見ながらウキウキ待っていると、私の後ろに並ぶ人の気配がした。
振り向いたら翔ちゃんだった。
「あ、翔ちゃんもから揚げ?」
「んっ、何かノブが自分がから揚げ揚げたから食えってうっせーんだよ」
ノブ君、かなり煩く言ったのかな?
翔ちゃん、眉間にシワが寄ってるし---