【完】幼なじみのあいつ


ふと斜め前に翔ちゃんが居る事に気付き、御飯をモゴモゴと食べながら伺い見る。



翔ちゃんの隣にいる美香ちゃんに相槌をうちながら、ご飯を食べている。


翔ちゃんもあまり食欲がないのか、箸が進んでいる気配がしなかった。




そんな事を思いながらすぐに、翔ちゃんから目をそらした。


翔ちゃんを見ているとさっきのキスシーンが頭をよぎってまた、落ち込んでしまいそうになるからだ。




視線を御飯に戻し、食べる事に集中することにする。



んー、美味しいんだけれどあんまり食欲ないんだよなぁ。


もそもそと食べているうちに、いつの間にか夕飯の時間は終了していた。



美味しそうなお肉がたくさんあったというのに、一枚も食べれなかった事に作ってくれた人に申し訳なく思いながら箸を置く。




明日の連絡等を先生が話すと、解散となった。



皆、各々部屋へと帰って行く。


私も自分の部屋に戻る為、香織や美香の後ろについて歩いた。




「鈴」


香織がカードキーで部屋を開けたところで、私の名前を呼ぶ声が後ろから聞こえてきた。


振り返るとそこにいたのは、亮ちゃんだった。




「亮ちゃん、どうしたの?」


亮ちゃんに身体を向けたところで香織が『部屋で待ってるね』と言い残し、美香と共に部屋の中に入ってしまった。



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