【完】幼なじみのあいつ ~翔ちゃんサイドストーリー~


ピーッ---


試合終了の合図が鳴り響いた。




ボールは入らず、そのまま輪の外に転げ落ちる。


俺はそれを力なく見ていた。





「………」



スッゲー、悔しい。


後一歩だったのに、情けねぇーな。




ダラダラ流れる汗が、何故だか俺の涙の様な気がした。



 * * * * *



それからどうやって更衣室まで戻ってきたのか分からないが、皆に声をかけられても俺の耳にはまるで入ってこなかった。


< 65 / 120 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop