【完】幼なじみのあいつ ~翔ちゃんサイドストーリー~


「先輩の事、愛してるのにー」


「止めろっ」



ノブは本当によく、俺にベタベタくっ付いてきやがる。



マジで俺の事が好きなのか?


と思ってしまいそうになるが、それはないだろう---




「翔先輩は僕の愛を、受け止めてくれないんですか?」


「………」



いい加減、コイツの冗談に付き合うのもバカバカしくなる。




視界にの端に、鈴の姿を見つけた。


鈴はまだ、チーム分け表を見てないみたいだな…と思いながら、ノブをシカトして鈴に向かっていく。




「…った。何すんのよっ!翔ちゃん」



チーム分け表を見る為に、背伸びしている鈴の頭を叩いたら怒られた。




「なにボッと突っ立ってんの?早く練習やろーぜ」


「…まだ、チーム分け見てないんだけど?」


「お前は俺のチーム。ホラ、行くぞ。おーっ!シノ、のぶ。早く来い。練習やろうぜ」



鈴の腕を引っ張り、今だにいじけているノブとシュート練習をしていたシノを呼ぶ。




「へーっ、同じチームなんだ?初めてだよね。宜しく、翔ちゃんっ」


「おうっ!頑張ろうぜっ」



嬉しそうに笑う鈴を見て、一緒のチームになって嬉しく思ったのは俺だけじゃなかったんだと嬉しくなった。



きっと俺の顔は今、緩みまくってんだろうな---


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