ツレない彼の愛し方【番外編追加】
応接間に朽木家が全員揃っている。
「お父さん、お母さん、ご心配をおかけしました...。ご報告の順番が逆になってしまいましたが、響と結婚します。もうお腹には二人の子どもがいるので、籍だけはすぐにでも入れます」
そういうと、母さんは涙ぐんで響の手を取っていた。
それを見た父さんも響の手を取ろうとしたけど、姉さんに「触らなくて良い」と手をピシっと叩かれて手を引っ込めていた。
「響さん、隆之介を宜しくお願いします」
母さんが響の手を両手でギュッと強く握っている。
「はい」
響もそれを握り返して、しっかりと返事をしていた。
父さんが嬉しそうに顔を歪めている。
「親父、泣いてんのかよ!」
兄さんが突っ込むと
「だって...だって嬉しいんだよ。隆ちゃんがお嫁さんを貰うんだよ...」
本当にこの人が朽木建設の社長なんだろうかと疑うほど号泣し始めた。
「親父が引っ掻き回さなきゃ、ここまでこじれなかったんだよ」
兄さんの言葉に泣きながら小さく「ごめん」と呟いたお父さんをお母さんがそっとなだめる。
「まあ、まあ、尚ちゃんもあまりお父さんをイジメないであげて。“雨降って地固まる”って言うじゃない。隆ちゃんだって、今回のことがあって色々と考えられたんだと思うし...」
と父さんの手を優しく取る母さん。
「良子さ〜ん...ありがとう〜〜」
と、更に号泣した父さん。
「隆ちゃん、響ちゃん、おめでとう」
姉さんが涙ぐみながら俺と響に微笑んだ。
省吾と言えば、なぜか自分と反対側で響の隣にピタっとくっついて座っている。
みんなが騒いでる間にそっと響に耳打ちした。
「隆にいに飽きたら、僕のところにいつでも来て下さい!」
ニヤリと笑う。
「えっ?」
と動揺してる響の肩をサッと引き寄せ省吾を睨む。
「省吾、いい加減にしろ!」
ぺロっと舌を出した省吾を見ながら、これからも波瀾万丈で飽きそうもない家族に響が仲間入りしてこの上なく幸せな気分になった。