ツレない彼の愛し方【番外編追加】

まだ薄暗い朝方、目覚めて視界に入って来た見慣れた天井。
でも部屋の間取りは知ってる。
なのに全然知らない家具のレイアウト。


ここはどこ?


「ん…おはよう…ございます」

隣から声がする。誰?


「えっ?あっ?朽木くん!!!!!」

ベッドから勢い良く飛びおきて確認する。


「あれ?私、昨日…あっ、朽木くんが連れて帰って来てくれた?」


「はい。響さん、寝ちゃったんで、一緒に帰って来たんですけど、玄関の前でカギを開けてくれなくて。バッグ探してもどこにカギがあるかわからないって。仕方なく、ボクの部屋で休んでもらう事にしました」


カギ…。


私は昨日も社長が連れて帰って来てくれてるものだと思ってた。
社長はカギを持っているから、私がカギを出す必要がない。


「…ごめんね。迷惑かけて。あれ?あ、私、服は?あれ?」


自分の姿を見て驚いた。
太ももまであるロングTシャツしか来てない。
かろうじて下着はつけている。
朽木くんのTシャツだろうと簡単に想像できる。


「帰って来たら喉が渇いていたらしくミネラルウォーターを渡したら、みごとにこぼしていました。そのまま寝かせる訳にはいかず、着替えて頂いたんです」


「自分で着替えた?」



「いえ」


「えっと…朽木くんが着替えさせてくれたの?」


「はい」


「響さん、肉食ですか?酔っぱらうとスゴいですね」


「はっ?えっ?私、朽木くんのこと襲っちゃったの?」


「ま、そんな感じです」

そんな感じってどんな感じよ。頭痛い...



「ごめん、ホントごめん。でも…全然覚えてないの」


どうしよ。もしかして…しちゃったとか?








「ハハハ!嘘ですよ。嘘。何もない。響さんはずっと寝ちゃってるから。ボクは全然構わないんですけど、酔った女性を襲うようなことはなしですから。そう言う事はしらふの時にお誘いします」



「はぁ…しらふの時って。でも迷惑かけちゃって、ごめん。こう言うのって最低だから、彼女に言わなくていい事は言わないのよ。嘘をつくってことじゃなくて、言わなくて良いことはあえて言わないというか...」


「ふっ。今、彼女はいませんからそんな心配はいりません」


「そっか。でも、ホント、ごめんね。じゃ、私帰るね」


目につく自分の荷物を抱え、ロングTシャツはそのまま、ジーンズを履いて慌てて出ていく。
自己嫌悪で頭が痛い。



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