8月の雪

芙由Side





君は優しい。


初めて逢ったときから思ってた。


普段はぶっきらぼうだけど、人一倍努力して、みんなを影で助けている。



私のこともそうだ…。



病気のことも、全部受け入れてくれた。



でも、その優しさが辛いときもある。




必死にもがいてる私の横で、君はいつも私に手を差し延べてくれる。



当たり散らしたいときも、素直に泣きたいときも。



君の優しさが邪魔して、そんなことできやしない。




でもその分、その優しさに助けられている。




もしも私が、君に想いを伝えたら、
いつものあの笑顔で、笑ってくれますか…。













「ゆっ…ちょっと芙由、聞いてんの?」


「へっ!?あれ、ここどこ?」


「体育館よ」


気が付くと私は、体育館についていた。


今日ここで、祐がライブをやる。





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