海恋
よくわかるね…。
あたしなんて、授業聞いてるだけでも精一杯だよ…。
不定期にやって来る強い睡魔に必死に耐えながら、名指しさせる事もなく、なんとか授業が終わった。
早速、リコに声を掛けた。
「リコー、あんな問題よく解けるね」
「名指しされるなんてよくある事さ」
リコはなんて事ないと言った感じで、涼しい顔で答えた。
なんか… この高校の学力とあたしの学力は、随分とかけ離れている気がする。
なんで合格したのかな……あたし。
不思議そうに考えていると、あたしの席に誰かがやって来た。
見上げると、笑顔の泰代がいた。
「咲良さぁ、明日少し付き合ってくれんかみ?」
「うん、いいよ」