海恋
「嫌だ………」
野村さんの目付きが変わった。
子分の女子たちも、非難の視線を一斉にあたしに向ける。
「あたし……野村さんが裕くんを好きだからって…野村さんの為だけに、裕くんと話せなくなるなんて、それは、絶対に嫌だよ……」
野村さんはチッと舌打ちした。
そして、すごい形相で、あたしの胸ぐらを掴んで来た。
子分の女子たちは、あたしの腕を離すと、野村さんの後ろに付いた。
「あんた……… 良い度胸さ」
野村さんの目がギラリと光る。
「そんな事言って…… 無傷で帰ぇーれると思ってんぬか?!」
セーラーの襟がビリッと破ける。
「…もう良いさ」