海恋
「…」
あたし、そんなに変わったのかな。
そういえば… 泰代、どうなったかな。
今年、泰代とはクラスが別になったから、よくわからないんだけど…。
新しいクラスで、またさぞかし注目を集めている事であろう。
「貝橋さん」
クラスの女子が、あたしを呼んでいた。
「何?」
「裕くんが、呼んでるよ」
えっ、裕くん?
どうしたんだろう…?
教室から出てみると、扉の所に裕くんが寄り掛かっていた。
「裕くん、どうしたの?」
あたしがそう聞くと、裕くんはいきなり自分の両手を合わせて、目を瞑った。
「うにげぇーさ! 世界史の教科書、持ってたら貸して欲しいば!」