海恋


はぁ…… もう、陸くんには敵わない。



でも……さ…



また、キレイな横顔を拝める…。



世界史の授業の間、あたしと陸くんの間には妄想壁が出来ていた。



あたしが分厚く張る、妄想壁が――。



しかも、今回は、なんとか名指しされずに済んだ。



3時限目も、無事終了。



授業が終わると、あたしは真っ先に教室を飛び出した。



向かった先は、特進クラスの、2-S。



教室を覗くと…



…あれ、裕くんがいない。



世界史の教科書、返して貰おうと思ったのに。



「どうかしたぬ?」



教室から出て来た女の子に、声を掛けられた。



「あの、裕くんに用があって...」

















< 197 / 390 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop