海恋
「陸くんが必死で指差す時計の針は、もう休み時間3分もない事を示していた。
でも…………
「…いや、間に合うよ。
でも万が一の時は、陸くん、適当に先生に言っといてくれない?」
「いや、ダメだよ!
なんなら、オレの見せるから!」
また机をくっ付けようとしている陸くんを、必死で止めようとした。
「そんなの悪いから!
まだ間に合…っ!」
そう言い掛けた時…
「あ……」
…皮肉にも、世界史の先生が入って来てしまった。
先生に入って来られてしまったら、もう陸くんの方が優勢だ。
「ほら、もう先生来ちゃったからさ。
オレの、貸すから」
最早、あたしの返事の有無を問わず、机を再びくっ付けた。