海恋
明日…… 来門島の、いつもの場所で…待ってる。か...
…いつもの場所、って、あそこの事だよね?
七海の事だから、きっとそうだ。
あたしは、メモをポケットに入れ、静かに昇降口を立ち去った。
そして次の日、あたしは久し振りに来門島へフェリーで帰って来た。
相変わらず綺麗な海に、思わず心を奪われてしまう。
あたしと七海の、“いつもの場所”…。
白い浜を歩いていると、人影を見つけ、それが七海だと気付くのに、さほど時間は掛からなかった。
やっぱり、ここだった。
「七海」
名前を呼ぶと、七海はゆっくりと振り返り、あたしを視界に捉えた。
七海の綺麗な瞳の中に、あたしが映るのは、随分久し振りだろう。