海恋
七海...
…もう、遅いよ...
「…ごめん。
あたし、もう付き合ってる人いるから」
あたしがそう言うと、七海は目を見開いたいたが、すぐにフッと微笑み、右手を力なく下ろした。
「…は、はは。
遅過ぎたんよね、俺は…。
出逢った時から、好きだったぬに...
気持ち、早く伝えた方が、やっぱり良かったんね」
「…っ」
わざと明るい口調で喋る七海に、心がジンジンと痛くなった。
七海をこんなにさせてるのは、他でもない、あたし...
そう思うと、心が痛くて痛くて、たまらなかった。
「今思えば、初恋だったさ、俺ぬ。
ま、初恋は叶わんって言うがね」
フハッと無理して笑う七海にも、心が更に痛くなった。