海恋
体が、静かに砂浜に下ろされる。
頭上からは、溜め息が1つ聞こえた。
見上げてみると
「七海…」
あたしも、溜め息が出そうになった。
あたしを助けたのは、前回同様、丹波七海だった。
「なんで…」
「…」
なんで、なんでなんで。
「どうしてあんたは、あたしの邪魔ばかりするの?」
「…」
あと、もう少しだったのに。
この世界から消えられたのに。
「七…」
「ふざけんなっ!!」
ずっと黙っていた七海が、突如あたしの言葉を遮り、大きな声で怒鳴った。
「俺、前も言ったよなぁ?
死なないで、って。
なぬに、なんで今、死ぬうとした?」