海恋


あたしなんてあの時、丁度首が無防備になる辺りの所で直線的に切り揃えられた、黒髪のショートボブだったし。



手入れも面倒であまりしていなかったから、うまく纏まっていなかった。



…話が逸れてたね。



それから、ユウちゃんと陸くんはどんどん打ち解けていって、お互い一言二言声を掛け合う関係にまでなった。



あたしも、良かったと思っていた。



ところが…



翌朝、教室に入り、またいつものように、ユウちゃんに声を掛けようとした。



「ユウちゃんおは………え!?」



あたしは思わず、目を見開いた。



ユウちゃんが、泣いていたのだ。



大きな瞳がウルウルと潤み、大粒の涙を溢し、両手で顔を覆って、泣いていた。

















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