海恋
漆黒の瞳があたしを視界に捉えると、その瞳は驚いたように大きく見開かれた。
「咲良…?」
あたしは、七海の元まで駆け寄った。
「なんで…?」
「七海、何してたの?
お婆ちゃんが、心配してるよ」
あたしがそう言うと、七海は『あぁ…』と小さく呟いたきり、俯き、黙りこくってしまった。
お互い、暫く無言だった。
その時、突然七海が口を開いた。
「咲良。
おばあ、しぐ帰ぇーって来いって言っとった?」
「ううん」
「じゃあ…… 少しだけ、話せんかね」
あたしは、コクリと頷いた。
「…咲良は、さ。
那覇の私立、不安じゃねぇのか?」
「…え?」