海恋


母親は、元々揚げ物とか作らなくて、唐揚げはいつもお弁当とかでしか食べていなかった。



冷めた唐揚げは、サクサクしてなくて、しつこい油がまとわりついて来るだけの、美味しくない嫌な唐揚げだった。



それ以来、唐揚げが嫌いだった。



だけど、ここの唐揚げ弁当は違う。



お弁当なのに、冷めていなくて、ちゃんとサクサクで、油も丁度良くて。



とても好きな味だった。



…あたし、本当は、唐揚げが大好きだったんだ。



大好物だったんだ。



「…ご馳走さまでした」



「ハァ~!
食った、食った」



リコが、膨れたお腹をポンポンッと叩きながら笑った。



「最高だったでしょ?
コヌ高校ぬ学食」

















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