女子高生の私と不機嫌な若頭
「指の1本で、俊太郎の命を守れるなら安いもんだ……」
その瞬間、私の身体から血の気が引く
立ちくらみがし、倒れそうになった
それを支えてくれたのは涼介さん
「……帰ろうか」
私の腰に手を回し歩き出す涼介さん
「真也、親父さん…感謝します。後日、改めて……」
「三宅、行くぞ」
私達は鮫島さんの事務所を出て
車に乗ろうとした時
「杏奈っ」
追ってきたのは俊太郎さん
私を庇うように前に出る三宅さん
「杏奈……酷いことした、それは謝る…ごめんっ!けど、……けど杏奈が好きなのは今でも変わらない!」
「いつか……いつか、岸谷さんよりいい男になってやるからっ!」
俊太郎さん……
俊太郎さんの気持ちはわかってた、
けど……私には……
「ふんっ…、杏奈は俺の女だ。誰にも渡さねぇよ」
涼介さんはそう言って
私と一緒に車に乗り込んだ