禁断のプロポーズ
 夏目はすぐ近くまで来ているようだった。

 電話を切り、智久に、
「あの、私を狙っていた男は、殺し屋の人が始末をしてくれたそうです」

 そう言いながら、私のせいでまた、あの人の手を汚させてしまったな、と思っていた。

 あの笑っていても何処か寂しそうな青い瞳を思い出しながら、

「私、夏目さんと一緒に会社に戻ってきます」
と言うと、智久は何故か、反対せずに、

「すぐに帰れよ」
と言った。

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