禁断のプロポーズ
 


 今日は夏目は早く帰ってきていた。

 それぞれで一、二品軽く作って、並べて食べる。

 テレビは、なんとなくバラエティ番組をつけていた。

 見ていないのかと思ったら、夏目はたまに笑う。

 ……聞いてるのか、と思いながら、言ってみた。

「ねえ、かちょ……

 夏目さん。

 水沢さんとはお親しいんですよね?」

「……親しいというほどでもないが」
と夏目は、ちょっと渋い顔をする。

「でも、私の電話番号、水沢さんに訊きに来させたじゃないですか」

「あっちが年上だぞ。
 そんなことするか」

「えっ、そうなんですか?
 課長の方が落ち着いてるから。

 あ、老けてるって意味じゃないですよ」
と言ってみたが、睨まれた。

 清水たちが言うように、夏目には、チャラついたところがないから、克己より年上に見えるのだろう。

「お前にプロポーズされた話を水沢さんが聞きつけて、自分が間に入ると言ってきたんだ」

「へえ……」

 夏目は少し考え、
「確かに親しくないわけでもない。
 でも、油断してると、いきなり背中に氷でも突っ込まれそうな感じがあるというか」
と呟く。

「わかります、それ」

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