禁断のプロポーズ
「なるほど」

「ツテがあると言っていたが、かなり強引なコネで誰かが押し込んだんだろう」

「そうですね。
 でも、成績も悪くなかったんですよ。

 押し込んでくれた人が言ってました」

 誰が押し込んだのか、とは夏目は訊かなかった。

「私が日記を取られたと言ったことが、本当かどうか怪しんでいるんですね」

「俺に見せたくなかっただけかもしれない」

「貴方に見せたくないような内容が書かれていると思ってたんですか。

 それは何故ですか?

 特になかったんですが、そんなもの。

 待ってくださいよ。

 ってことは、私を見張るために、此処に住めと言ったんですか」

「それもある」
と言う夏目に、

「じゃ、私が好きだなんて嘘じゃないですか」
と、つい言ってしまうと、

「いや、見張るためでも、どんなに相手が危険そうでも、好みじゃなかったら、泊まれとは言わない」
と言う。

「……それもどうですかね」
と言いながらも、ちょっと嬉しいかな、と思っていた。

「でも、此処に居ても、貴方は、私自身には興味ないように見えるんですけど」

「なんだ。
 手を出して欲しいのか」
と言う夏目を、

「いや、結構です」
と即行断った。
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