空っぽのイヤホン(仮)
ボーッと窓を眺める私に気付いて
先生も視線を移した。

「珍しいね、最近晴れてたのに。」

そう。最近晴れてたのに。
晴れてたから、五十嵐と屋上で待ち合わせができた。

会うのが気まずくなった途端この雨。

なんだかタイミングが良すぎるな、なんて。
天気だからどうしようもないけれど。

保健室のドアノブに手をかける。
そのまま出ようとして、思い出した。

振り返ると愛子先生は鼻歌を口ずさみながら、体温計の消毒をしている。

「今度うち来て。話したいことあるの。」

愛子先生は「ん?」と不思議そうな顔をした後で、ニコリと微笑んだ。

「うん、わかった。」

私にとってお姉ちゃんのような存在の先生。

「愛子先生がいてくれてよかった。」

「ふふ、なぁに?それ。」
< 55 / 55 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

  • 処理中にエラーが発生したためひとこと感想を投票できません。
  • 投票する

この作家の他の作品

公開作品はありません

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop