冷酷皇帝と偽りの花嫁~政略からはじまる恋の行方~
(なんて美しいんだろう)
「美しいだろう?」
少し離れたところに、黒馬をとまらせたアシュレが、
黒馬の鼻面をリューリにむけると、ゆっくりと近づいてきた。
「はい、とても。」
あまりの美しさに、リューリは胸が熱くなるのを感じた。
「馬を走らせていて、此処のことを思い出した。
そなたに見せてやりたくなった。」
アシュレの言葉が、あつくなった胸に染みてくる。
リューリは口元を綻ばせた。
頬を上気させ、目を輝かしたリューリ。
口元はやわらかく微笑んでいる。
アシュレは、その姿から目を離せなくなった。
(こんなに美しい娘だったか、、、、?)
一年近く、毎日顔をあわせてきたというのに、今はじめてリューリの
顔を知ったような気がする。