冷酷皇帝と偽りの花嫁~政略からはじまる恋の行方~

   「これを近くに置いておき、危険があればすぐに知らせよ。」



 布を取り外した中には、アシュレのかわいがっている鷹がいる。

 イーノックが慌てて言った。



   「その鷹をつかうということは、陛下自らが動くと
    いうことですか?」
  
   「そうだ。」

   「そんなことをしたら、計画がつぶれる結果になりかねません。」

   「構わぬ。」

   「しかし、、、。」



 言い募ろうとするイーノックを止めて、アシュレはリューリを
 見ると言った。



   「無理は許さぬ、いいかわかったな。」

   「はい、陛下。」
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