冷酷皇帝と偽りの花嫁~政略からはじまる恋の行方~

 茶色くかさかさに乾いた葉が、音をたてながら道の上の吹かれていく。

 凍てつく風が吹く中を歩く人はひとりもいない。
 
 

 秋は過ぎ去り、冬が始まっていた。

 北風が吹く中を馬車が一台、ある建物の前で止まる。

 建物の入り口には、JM商会という看板がさがっていた。


 馬車から降り立った女性は、左右を確認するようにすると
 隠れるように建物の中に入った。



   「おお、これはリューリイム様、お待ちしておりました。」



 出迎えたのは、JM商会の主 ジェイド.マン。



   「あれはどう? そろったかしら。」

   「まだ全部ではありませんが、、、、。」

   「今日も少し新しいものを試してもよいかしら。」

   「もちろんでございますとも、どうぞ、こちらへ、、、。」



 ジェイド.マンは、リューリを小部屋のひとつに案内する。

 中にはゆったりと座れる椅子が二脚置いてあり、白いぴったりとした
 服を身につけた女性が一人いた。



   「部屋の中に入っただけで、オニギスの懐かしい香りが
    するような気がするわ。」



 リューリの言葉にジェイド.マンが微笑む。



   「オニギスの香料ほど、匂い、手触りに優れたものは
    他にはありません、そして種類が多いことも。
    さあ、リューリイム様、こちらにどうぞ。」



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