冷酷皇帝と偽りの花嫁~政略からはじまる恋の行方~

 しめされてリューリは椅子に腰掛ける。

 椅子の背は、後ろに傾いており、ゆったりと体をあずけることが出来た。

 ここでは、オニギス産の香料やボディクリームをつかって
 手や、首、顔などにマッサージを施してくれる。

 リューリはここの顧客となり、足繁く通っていた。



 ジェイド.マンは広くオニギスから物品を輸入し、販売している。

 この香料やボディクリームもそうだった。

 ジェイド.マン正規のルートとは別のルートを持っており、
 
 その取引に繋がるものたちが、非合法に輸出入を繰り返している
 のではないかとアシュレ達はみている。

 その者達を一斉に取り締まれば、今ある交易権のかたちは機能を
 失い、アシュレ達が入りこむ余地ができる。

 長い歴史の間に、運河の交易権は一部の者達の利益をふとらせる
 モノになりさがっていた。



 アッカースンとジェイド.マンがつながっていることは確認できた。

 だが、あとクルセルトのどの領主とつながっているのかが
 特定できない。

 ジェイド.マンは仕入れている香料を 店を構えずコネだけで
 貴族の間に流通させている。

 だから今回、リューリという客を餌に香料を輸入させ、その足取りを
 追っているのだ。
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